第10話 根暗オタクからの大学デビュー(2)

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2019年2月7日 第6号

 どんなにおデブな私でもそれなりに大学デビューはした。合コンをしたり、男の子を紹介してもらったり。私はそのころ全盛期だった。ボディコンイケイケ女をお手本に、遊んでるように見えるように、化粧も服装もわざと派手にした。もちろん、みんなの真似をして、ルイヴィトンのカバンをバイトして分割払いで買った。でも毎回男の子に言われるのが“お前たくましすぎ。よく食べるんでしょう。女として見れない”、とにかく恋愛は連敗続きだった。こんなんじゃあ、私には一生彼氏はできない。もしかしたら一生処女だと思ったらめちゃくちゃ怖くなった。あの頃の私は、必死に男子に自分を好きになってほしくて、外見のことだけ考えていた。周りの友達にはどんどん優しい彼氏ができて、みんな処女じゃなくなっていく中、私はだんだんやけくそな気分になっていく。手あたり次第、少しでもいいなと思ったら、デートに誘う。でも断られるの連続。そのうち、もうどうでもいいから、“20歳までに絶対に処女を失わなければいけない”という強迫観念に支配された私は、とんでもないバカな行動にでる。

 19歳の夏、今ではもう名前も全然思い出せないような男の子と私は初体験をとりあえず済ませた。17歳の娘の母である今の私にとって、あの時の自分のことを考えると胸が本当に痛む。自分の体を大事にできなかった私は、すごく“かわいそうな女の子”だったと思う。当時の自分の感じた、激しいむなしさ、情けなさ、自分のことがもっと大嫌いになった自分を今でもよく覚えている。その後、二度と彼とは連絡も取らなかった。だって私の相手は、誰でもよかったからだ。運の悪いことに、その彼は実は私と同じ大学に通っていて、たまーに食堂で顔を見ることも。そんなときは、私はひたすら顔を隠し、会わないように逃げた。そのたびに私は、私のバカさ加減を再確認した。これが私の愚かで、とっても悲しい初体験の話。

 あの頃、自分に自信がなくて、誰にも愛されない、すべてのネガティブな感情が私の体と心に充満していた。お酒をグデングデンになるまで飲んだり、大人な女ぶって、たばこを吸ったり、深夜に底なし沼のように、チョコレートとかバターをいっぱい塗りまくった食パンを死ぬほど食べたり、私の体重はどんどん増えていく。当然、勉強なんてぜーんぜんしない。テストはカンニングしまくり、遊ぶためにバイトをして、とにかく落第しない程度にやっていくだけの自堕落な生活をした。あの頃の私は、バカなことを必死でやっていた。全ては愛されたいがために、大嫌いな自分をどうにかして認めるため。唯一私がラッキーだったことは、薬物に手を出したりしなかったことと家族と友人の愛情をひたすら受けていたこと。

 “お父さん、お母さん、大事に育ててくれたのに、あの時、私は自分を大事にできなくてごめんなさい。でも、今は自分の事を大切にし、自分の事が大好きです。”

 なぜ、私がこんなプライベートなことを、あえて公共の場でお話するのかは、私の間違いを聞いてもらって、そんな人でもポジティブで強い女性になることが必ずできるというメッセージをみんなに伝えたいから。自分の闇も光も認めて愛する事=最高の幸せだと思う。

ドナルド涼子
BCRPA Fitness Presenter,Yoga Teacher.
48歳、愛知県出身、
2016年ベストインストラクター賞を受賞。43歳の時に、ボディービルのビキニコンペティションを趣味として始め、優勝、上位入賞する。フィットネスプロフェッショナルへの講習、地域の学校でのヨガ、フィットネス指導、心と体の健康と幸せの為の講演活動を行っています。
こんな肩書を持つ私ですが、若かった頃は、デブ、ネガティブ、ずっと自分の事が大嫌いだった。このコラムでは、そんな私が、どうやって健康で幸せな今の自分に変身したかのお話です。
涼子のフィットネスプログラムは、YouTubeもしくはNikkei TVにてご覧いただけます。
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