邂逅 ~投稿千景~

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2020年のパウエル祭に参加して

 エドサトウ

 台本を熱心に書き上げた。

 座ダイコン発足の1994年以来パウエル祭に参加をして、僕たちは旧日本人街のあったパウエルストリート沿いにあるオッペンハイマー公園近くにあるファイアーホールアートセンターで舞台上演をしてきた。この台本の『邂逅 パウエルストリート』は、そのお礼という意味でこの劇が創られたようである。

 なお、日系カナダ人のリドレス(戦後補償)の合意は30年数年前に解決している。

 7月に入り学校などが再開され新型コロナウイルスの感染が弱くなると、パウエルにある日本語学校の体育館を借りて急きょビデオの撮影に入った。

 プロフェッショナルのカメラマンのMさんがコンピューターの画像処理に詳しいので撮影に入ったが、現場の体育館で稽古をするのは当日という具合で大忙しの撮影であった。そして、バーチャル映像の過去の世界から現代を見るという最先端の映像が出来あがり、Mさんはそれこそ睡眠を削り、大変な編集をしてくださり、今回のパウエル祭参加の『邂逅 パウエルストリート』が完成されたのである。

 企画を担当して台本を書いたKさん、そして、その撮影を担当したMさん、さらにそれらをサポートした仲間に感謝あるのみである。

 太平洋戦争という大変な時代を生き抜いてこられた日系人の先輩たちに続く現在の日系人が満開の桜の下で集うビデオ最後の場面に、過去の人々の人生が幸せな最期であったのだろうかと思いをはせれば、故郷を離れて五十年あまりのカナダで暮らしてきた我が人生がかさなり、目頭があつくなるのである。

 僕たちは、新しい時代を切り開いてきたという気もする。つまり、新型コロナウイルスにより封鎖された社会空間の中から抑圧されたエネルギーを爆発させたのではあるまいか?まさに岡本太郎のいう「芸術は爆発」であるまいか。

 日本では、このコロナウイルスのにより経済が30%程のマイナスになるという中で、若き政治家や大臣が活躍をしている様子は好ましく、新しい日本の未来を見るような気がするのである。

 かつて小生が東南アジアの国々の親善訪問で見た印象は、人々が人種とか風習の違いを乗り越えて国境を越えたグローバルな世界で手と手を取り合い友好を築いてゆくことの大切さを思ったものである。

 幸い僕は国境を越えて多様な民族が暮らすカナダで暮らしていることは、僕たちの子どもや孫の明るい世界であることを感じられるし、そうであってほしいと思うものである。