「 風薫る*衣替えを前にして」

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カナダde着物

第18話 季節*立夏

 さわやかな五月、皐月(さつき)に入りました。

 先月のピンク一色だった桜並木は、新緑のトンネルとなり、今は庭先や公園で青や紫の花が多く目に入ってきます。

 自然界では、植物の色が暦のようですね。

風薫るBurnaby Deerlakeにて©コナともこ
風薫るBurnaby Deerlakeにて©コナともこ

 日本では茶摘のシーズンです。私の実家のある静岡では、新茶が店先に並びます。

 一番茶の香りは若々しく、お茶の色は透明感があり、気品の高さを感じます… と申しましても、私がそのような一級品を知ったのは、社会人になってからでして、普段は近所や親戚の農家で出荷できなかった茶葉を頂いていました。

 それでも、十分に美味しいお茶でして、毎日、水より飲んでいたかと思います。殺菌作用もあるため、お茶でうがいもよくします。


 茶畑の緑は初夏の青空とのコントラストが美しく、富士山と茶畑のポスターは目を引きます。静岡へ初夏に行かれた時には、是非、富士山を見ながらお茶を堪能されて下さい。お茶の博物館、ふじのくに茶の都ミュージアム(*1)では茶道のお茶会も年に数回、茶道体験については毎日、行われております

静岡にあるお茶の博物館、ふじのくに茶の都ミュージアム©ふじのくに茶の都ミュージアム
静岡にあるお茶の博物館、ふじのくに茶の都ミュージアム。©ふじのくに茶の都ミュージアム

「温暖化や気候の変動で衣替えの時期を一律にできない」

 5月に入りまして、日本やカナダでも日差しが強い日があります。カナダでの衣替えはとても曖昧で、何処に住んでいるのかもありますが、かなり人により違うと思われます。1日の中での寒暖の差があることも関係しているのでしょうか。

 日本では、6月と10月が一般的に衣替えとなりますが、昨今の温暖化により、5月から夏物でもいいのでは、との声が聞かれるそうです。

 これは呉服屋さんからよく提案されていますが、「日本は南北に縦に長い土地で、世界は丸く、北と南では季節も逆である。その土地にあった衣替えでいいし、着物を選んでもよいのでは」とありました。

 本当にそう思います。

 個人で決めることを躊躇される人々のために、5月のお祭りから浴衣の解禁を薦める地域もありますし、お天気の悪い冬場の成人式を夏に移す市町村もあるそうです。

 ちなみに、今の成人式の主流は、写真撮影を春~夏の間に済ませ、冬の成人式当日はお天気により洋装にするか和装にするか決める人たちもいるそうです。

 合理性を求める若者らしい提案ですね。

 私が基本に考えていますのは、礼節と儀式を重んじる行事やお茶会では、暦に沿って、その場の雰囲気にも合うものを選びます。

 普段着や軽いお茶会でしたら、その日の気温やお天気状況により、着心地の良いものを選びたいと思います。

暑い日は綿の浴衣生地を着物として使えます。帯は花菖蒲*名古屋帯 ©コナともこ
暑い日は綿の浴衣生地を着物として使えます。帯は花菖蒲*名古屋帯 ©コナともこ
五月晴れをイメージさせる色無地着物と沖縄紅型帯 ©コナともこ
五月晴れをイメージさせる色無地着物と沖縄紅型帯 ©コナともこ

ふじのくに茶の都ミュージアム(*1)
静岡県島田市にあるお茶のミュージアム。茶摘み体験・手もみ体験・抹茶挽き体験・茶道体験やお茶の産業、歴史、文化、機能性の展示のほか、日本庭園や小堀遠州の綺麗さびなど、お茶のイベントが多数ある。

https://tea-museum.jp/

***引用***

暮らしの歳時記 http://www.i-nekko.jp/


コナともこ
アラフィフの自称着物愛好家。日本文化の伝道師に憧れ日々お稽古に励んでおります。

10年前からコキットラム市の東漸寺で「和の学校」を主宰。日本文化を親子で学び継承する活動をしております。通常でしたらお寺で学ぶ和の学校ですが、今年はオンラインで初めて試みることにしました。お家から是非ご参加下さい。

東漸寺は非営利団体で、和の学校の収益は東漸寺の活動やお寺の維持に為に使われている。

カナダ人の夫+高校生と大学生3人娘+老犬1匹と暮らしております。バンクーバー近郊在住。

和の学校ホームページ https://wanogakkou.jimdofree.com/
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