アフガン撤退での自衛隊機の派遣遅れに関するNHKの国際報道

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2021年9月16日

 桂川 雅夫

 今朝のNHKの国際報道2021(日本時間9月10日)で、日本政府がアフガニスタン(以下、アフガン)からの邦人や日本に協力してきたアフガン人の撤退のために、自衛隊機を派遣するに際して何故遅れたかの説明が、岩田明子解説委員により初めて行われていた。

 内容はすでに、9月3日の日経ニュースメールで紹介されていた内容とほぼ同じであった。云って見れば、どの時点で政府機関の誰が、具体的にいつ何をどう処置していたと云う様な詳細の説明はなく、自衛隊法の84条4の条件を満たす為に時間が費やされた、韓国は390名の国外退去を既に終わっている現状と比較して、日本の遅れは大きく今後に備えて改善が必要と云う様な話で終わっていた。

 又、8月27日に自衛隊機がカブールから隣国パキスタンのイスラマバードに移送した15名の内訳で、邦人1名以外の14名のアフガン人は米国からの依頼に基づくとの説明もなかった。只、今後について500人の日本協力者のアフガン人国外退去希望者の出国を実現するためにタリバンと友好関係にあるカタールに外務省職員を派遣して居ると、茂木外務大臣が既に云って居た話と同じ内容を改めて説明していた。

 岩田解説員の日本外交問題での、質の高い解説を過去に何度も聞いているので、憶測であるが、正直のところこの度の解説内容は、彼女の意とするものではなく、日経ニュースメール記事から1週間も後に発表するものとしては、恐らく外部の意向で不都合な部分を骨抜きにされたのだろうと思うから、彼女に同情している。

 併し(しかし)、だからそれで仕方がないというのでなく、或る組織にとって不都合なことを国民に伝えて、日本政治をレベルアップするNHKであって欲しい。国民から受信料を徴収している組織が、何故その予算を国会で承認を必要とするのかは、過去の生い立ちから、色々な理由が有るのだろうと思う。しかし、不都合なことを忌憚なく云って、日本政治のレベルを向上させるNHKになるように、聴取料を支払う立場の日本国民は、必要な改革を主張すると同時に、NHKも自ら変革を模索するべきだと思う。

 他の民放の放映内容は分からないが、日本政治をレベルアップするにはやはりNHKに頑張ってもらうしかないのでは?

 この話とは別に9月9日に防衛省の山崎幸二統合幕僚長は、自衛隊の派遣職員は色々とある困難の中で任務を立派に果たしたとねぎらいの言葉を発している報道もあり、それはそれで結構なことだと思った。

 (完)

                                         

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