第18回「婚期は遅れない?~金沢のひな祭り~」

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金沢からこんにちは 

 こんにちは、ゲストハウスポンギーのにいなです。

 早いもので、もう3月ですね! 金沢は、道路のわきに残っていた雪もあとかたもなく消え、春の土の匂いが感じられる季節になってきました。

 3月と言えば、ひな祭り。今回は、金沢のひな祭りについてご紹介します。

ちょっと変わっている?金沢のひな祭り

金沢では 4月3日 まで飾るひな人形。Photo courtesy of Pongyi
金沢では 4月3日 まで飾るひな人形。Photo courtesy of Pongyi

 「お内裏(だいり)さ~まとおひなさま~」

 2月の中旬から、スーパーや商店街ではひな祭りの歌が流れはじめます。この歌を聴くと、寒い冬の終わりと春の訪れを感じて気持ちがウキウキしてきます。

 お菓子コーナーにはピンクと白でコロコロした形がかわいい雛あられの袋が並びます。金沢では、ひな祭りには砂糖菓子「金花糖」の鯛やハマグリを飾るのが定番です。

 ただ、金花糖よりももっと特徴的な習慣が金沢のひな祭りにはあるのです。それは何かというと…ひな人形を飾る「 期間 」なのです。

 通常、ひな人形は3月3日に飾ったら、すぐ片づけますよね。そうしないと「婚期が遅れる!」と言われています。

 でも、金沢では 4月3日 まで飾るのです。

前田家とひな祭りの関係

 なぜひな人形を1か月長く、4月3日まで飾るのでしょうか?

 それは、主に次の二つの理由からだと言われています。
1.旧暦にあわせているため。
2.加賀藩の初代当主であった前田利家の命日(3月3日)を避けるため。

 旧暦にあわせて4月3日までひな人形を飾る地域は岡山や岐阜など他にもあるようですが、2番目の理由は金沢独特です。

 約300年もの長い間、前田家の治世によって栄えた金沢。

 現在でも至るところに「梅鉢紋」(前田家の家紋)があったり、公共施設の名前に「百万石」を使ったりと、その影響が色濃く残っています。前田家とゆかりの深い金沢の人々にとって、お殿様の命日に盛大にお祝いをすることは不謹慎なことだったのです。

 石川県の女性は婚期が遅いのでは?とご心配していただいたあなた、ありがとうございます。でも、ご安心ください。

 石川県の女性の婚期を調べてみたところ、全国平均 29.6歳(2019年 厚生労働省)のところ、石川県は 29.1歳と全国平均よりも早くなっています。

春の訪れ、さくらもち

金沢のさくらもちは、薄い皮であんこを包んだ「関東風」。Photo courtesy of Pongyi
金沢のさくらもちは、薄い皮であんこを包んだ「関東風」。Photo courtesy of Pongyi

 3月上旬を過ぎると、和菓子屋には春のお菓子の代名詞、さくらもちが並び始めます。

 ちなみに金沢のさくらもちは、薄い皮であんこを包んだ「関東風」。

 東西日本のほぼ真ん中に位置し、どちらかといえば関西の文化の影響が強い金沢ですが、さくらもちは関東風なのは面白いですよね。

 一説には、江戸時代に参勤交代に参加した和菓子職人が、江戸のやり方を持ち帰ってきたためと言われています。

 バンクーバーでは春の訪れとともに楽しむお菓子はあるのでしょうか?

 季節を感じられる日本の文化。これからも大切にしていきたいものです。

 

ゲストハウスPongyi(ポンギー)
金沢で一番古いゲストハウス。素の自分でいられ、他の人と交流できるアットホームなお宿。築140年の金沢町家。ミャンマー僧侶経験のある代表まさきと、若女将のにいなで運営中。
 

ゲストハウスPongyi HPwww.pongyi.com