《〜肛門に鍵をしろ!?〜》

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ヨガと健康 第77回

(バンクーバー新報に20年以上掲載された、故、百々子・鈴木・パウルス師による人気コラムを、さらに加筆しながらヨガに関連した内容を連載しています。)

 『肛門』というと「エッ?」・・・『それに鍵をかける』というと「ナニ?」・・・という感じですが、これはヨガの呼吸法のひとつ。

 「チャクラ(エネルギーの源)」である「肛門」を意識し、内なる力を開発する、息のお話。

 ヨガを世に紹介している私としては、一日に5分間くらいは世俗の雑多な忙しさから離れて、ひたすら「肛門」に集中してみてはいかが?・・・というまじめなお話です。

<ムラ・バンダ>

 「バンダ」とはヒンドゥー語で「鍵を閉める」の意。

 ”生命の科学” といわれる「ヨガ」では生命力を強くする様々な工夫が山ほどあるのですが、「呼吸」もそのひとつ。

 そして、この「ムラ・バンダ」という呼吸法は図のように体の中心にある5つの ”チャクラ”(東洋医学でいうツボのようなもの。ヨガでは「エネルギーの源」であり「エネルギーの貯蔵庫」と考えている。)のうち、一番下にある”チャクラ”(肛門のある所)に集中して行う呼吸法です。

<チャクラ:エネルギーの源>

1)額の真ん中
2)のど
3)心臓
4)生殖器(生命をつくり出す “モト” の生殖器をヨガでは「生命のエネルギー源」と考える)
5)肛門

  ”チャクラ” なんてなんだかよくわかんない・・・という方も体の中心に噴水が湧いていると思ってみてください。(図2)

<図2:エネルギーは上へ上へと噴水のごとく湧き上がり蓄えられる>

 「ムラ・バンダ」で息を止め、肛門を閉めた時、全宇宙のエネルギー(わかりにくかったら太陽のエネルギーを思い出してみて。太陽があたれば自然界は目覚め、芽を出し、花を咲かせ、生命エネルギーは満ち溢れます)が噴水のように上へ上へと押し上げられ、第1のチャクラまでいきわたると思ってみてください。そして大いなる自然のエネルギー(わたしたちを生き生きと生かしているエネルギー)が第1のチャクラに蓄えられるんだとイメージしてみてください。

<「ムラ・バンダ」の実践>

第1:楽に坐り、背筋を伸ばして腹式呼吸で何回か深いゆったりとした呼吸を続ける。呼吸のリズムを整え、意識を我が内に集中する。

第2:(息を吐く時)お腹を後ろに押す要領で、腹筋で体の全ての毒素を押し出すように、息を吐き出し、肺から古い空気を全部出す。

        (息を吸う時)スッと背を伸ばせば、肺に新鮮な酸素(全細胞のエネルギー)が自然にいっぱい入る。

  ーーーー これを数回繰り返した後 ーーーー

第3『ムラ・バンダ』:(最後の吸息)肺の70%くらいを満たす感じで酸素を入れ、息を止める。同時に「肛門」をグッとしめて、体内にエネルギーを閉じ込める。

→ここで例の噴水をイメージする。

エネルギーは噴水のように上へ上へと昇り、全身に行き渡り、第1のチャクラに貯蔵される。

(息を止めることが)苦しくなる前に、ゆったりと長く息を吐いていく。

息が続かなくなったら、ゆっくり第1の呼吸に戻る。

 「昔の偉大な人々は大事な仕事をするために、他との交渉を断ち、瞑想と孤独の中から非常に独創的なものをつくりあげてきた。」(PHP文庫『まず微笑』より抜粋)ということ。

 時間に追われ、情報におし流されて、なんだか知らないけど慌ただしい毎日を送る私たちにとって「生命の音」=「息」だけに集中する「静寂なる時」をもつことは、実はとても贅沢なことではないでしょうか?

生命の音= ”息” は ”生き” に通じます。

「息」を変えれば「生き方」も正しくなり

「息」を力強くすれば「生きる力」も強く充実します!

≪和子からの一言≫

チャクラについては、百々子先生の記載では5つとなっていますが、一般に7つともよく言われています。呼び方も文献や流派によっては少しずつ違っている場合が多く、どれかわからない?というときはぜひヨガの先生にお尋ねください。

チャクラを意識して呼吸をするというヨガでは高度な呼吸法をここではご紹介されています。ぜひあまり難しく考えすぎず、体の中に目に見えない大自然の恵みを体の中にほんのわずか止息している間に閉じ込め、細胞ひとつ一つに行き渡っているイメージをして、決して力まず、心地よい状態で行ってみてくださいね。

合掌

~Kazuko YogaではMomokoヨガを継承し、シニアや初心者の方でもできるオールレベルのヨガを行っています~
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ヨガ・インストラクター 池側和子
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