第27話 転機:フィットネスとの出会い 1

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 みんなはジョギングを始めたり、ダイエットにチャレンジして痩せようとしたけど、つらくて途中で断念した経験ってある?

 私は、何回もそんな経験をしたことがある。

 小さい時からデブ、中学校の時の部活はバスケ部だったけど3年間ずっと補欠で、それ以降ずっと運動をすることはなかった私。シェイク、リンゴ、キャベツスープダイエット、怪しいサプリメント、変な骨盤エクササイズ…いろいろ試したけど全部失敗した。

カナダに移民した後の30代の頃の私の体重は53〜58kgを上がったり下がったり、2人の子供の出産、育児を経験して、私の体はどんどん痩せづらくなっていった。一人目の妊娠中、私は85kgほどになっていた。157㎝しかない私はまるでビール樽状態。友達にもよく“立派に育ったね”って言われてたっけ。

 出産後、この産後太りを何とかしたくって、一大決心をしてジムの会員になったんだけど、結局ジムを利用できたのは手に数えるほど…。すぐに幽霊会員の一人になって、毎月ジムの会費は引き落とされ続け、ダダさんに嫌味を言われるように。

 やる気はあったんだけど、とにかくジムで運動をすることが楽しくないし、忙しい育児の合間に通うことが、あの時の私には難しいことに思えた。

 1年半以上無駄に会費を払い続けたけど、とうとう嫌気がさして、“もうキャンセルしようと”意気込んでジムに行った。でも無知な私に言われた言葉は“お客さん、キャンセルできませんよ。ここに3年間の契約でちゃんと同意のサインされているのをお忘れですか?”だって。

 英語がよくできなかったあの頃の私は、何となくでサインしてしまっていた。というわけで、これからも幽霊会員としてこのジムの使用料を毎月払うのかと思うと腹が立った。

 でもかといって明日からジムに行くのかと言ったら、そうはいかない。そんな私が、33歳の時に筋トレ女子になる転機がやってくる。2人目を出産した後、日本人のママ友達の中にフィットネスインストラクターの人がいた。彼女をいつも見ていると、スリムで元気、生き生きしている。

 そのうちに私の中に、彼女みたいに健康的な女性になりたいという願望が強くなっていった。そして、2人目を出産した後で、まだお腹回りがぶよぶよしていたある日のこと、カウチに座った瞬間、私のパンツのジッパーが“ビリっと”音を立てて破けた。

 この瞬間、私は“やばい、なんとしても痩せなきゃ”と強く思った。私がジムの利用料を無駄にしていた理由は、実はもう一つあった。それは、その頃長女のなよみが人見知りがひどくて、ジムのデイケアに預けることができなかった。

 仕事が忙しいダダさんの帰りを待って、夜にジムに行くエネルギーが1日中一人で子育てをして疲れ果てている私にはなかった。でもその頃、都合のいいことに、私が幽霊会員であるジムで友人の彼女がクラスを教えていた。

 彼女の子供となよみが仲良くしていたことが手伝って、なよみは喜んでジムのデイケアに通うことができた。これは本当に助かった。

 ということで、ダダさんが帰ってくるのを待つ必要がなくなり、私が体力のある朝のうちにジムに通える状況になった。これは、私にとってかなりのブレイクスルーになった。

ドナルド涼子
BCRPA Fitness Presenter, Yoga Teacher
48歳、愛知県出身
 2016年ベストインストラクター賞を受賞。43歳の時に、ボディービルのビキニコンペティションを趣味として始め、優勝、上位入賞する。フィットネスプロフェッショナルへの講習、地域の学校でのヨガ、フィットネス指導、心と体の健康と幸せの為の講演活動を行っています。

ドナルド涼子
フィットネスプロフェッショナルへの講習活動、地域の学校でのヨガ、フィットネス指導などで活躍する、ドナルド涼子さん Photo @ Ryoko Donald

 こんな肩書を持つ私ですが、若かった頃は、デブ、ネガティブ、ずっと自分の事が大嫌いだった。このコラムでは、そんな私が、どうやって健康で幸せな今の自分に変身したかのお話です。

 涼子のフィットネスプログラムは、YouTubeもしくはNikkei TVにてご覧いただけます。
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