日本に一時帰国、入国体験をレポート19:11月バンクーバー着、自己隔離

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 カナダ政府は3月25日、入国者に対する14日間の自己隔離を義務付けると発表した。この措置は12月17日現在も継続中で、11月21日からは最終目的地がカナダの渡航者に対して、連絡先、自己隔離プラン、搭乗前の新型コロナウイルスに関する自己診断、さらにカナダ到着後は隔離先に到着した旨の報告、隔離中の健康状態を、アプリArriveCANで報告することを義務化した。

 今回は3週間日本に帰国した後、ArriveCANを使ってカナダに戻って自己隔離を行った体験談を紹介する。

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空港から自宅へは家族が迎えに

 カナダ帰国前に悩んだのが、隔離場所となる自宅までの移動手段だった。タクシーを利用したという話を新報レポートで読んだ。友人も家族には迎えに来てもらわず、タクシーに乗ったという。しかし、カナダ政府のウェブサイトには、「できれば、プライベートな乗り物を使う」とあるものの、交通手段については明確な指示はない。

 迎えに来てもらうことで家族が隔離にならないか心配したが、最終的に甘えることにした。ただし、途中、寄り道はしないとあったので、自宅に直行した。

 また、「プライベートな乗り物に一人で乗っているのでなければ、適切なマスクなどを常に使用すること」とあったので、車内ではマスク着用。フィジカルディスタンスについては書いていなかいので、助手席に座って帰宅した。

3週間ぶり!隔離場所となった自宅

 隔離場所については、65歳以上の高齢者や免疫系に問題がある人と一緒だったり、大家族が暮らす場所はNGだが、一緒に渡航しなかった人とベッドルームが別ならOKということだったので自宅にした。

 幸い、使っていない部屋があり、バスルームも隣にある。キッチンはシェアになるが、「マスクをして、一緒に利用するときにはフィジカルディスタンスを取る」と良いとのこと。「共用エリアはしっかりと、定期的にきれいにすること」ということなので、消毒液と使い捨てのゴム手袋も用意してもらった。

 3週間ぶりに家族に会ったがハグはせず。マスク着用で過ごした。

ArriveCANの表示が変わらない?!

 カナダ入国時の指示に「48時間以内に自己隔離場所に到着したことをArriveCANで報告する」とあった。そこでArriveCANのアプリを開くが、初期画面になっていて報告の仕方が分からない。「How are you entering Canada」で飛行機を選ぶと既に答えた質問が表示される。

 私より一足先に日本からカナダに戻った友人が2人いたので聞くと、そのうちにArriveCAN登録に使ったEmail addressにメールが届くので、メール内のリンクをクリックすると報告できるという。

 木曜にカナダに戻ったが金曜にはメールは届かず。「土曜に届かなかったら、到着して48時間過ぎてしまう」と焦ったが、土曜に起きると届いていた。リンクをクリックして、到着を報告した。

ArriveCANからのemail © The Vancouver Shinpo
ArriveCANからのemail © The Vancouver Shinpo

 しかし、今度は次の「毎日、体調を報告する」ができない。友人の話ではArriveCANが初期画面から報告画面に変わるというのだが変わらない。

 「自己隔離場所に到着したことを報告した翌々日ぐらいから、ArriveCANの画面が変わって、体調が報告できるようになった」という。私の画面は3日しても変わらない。隔離場所への到着報告に失敗したのか? 困ったな…と思っていると、BC州から電話があった。(携帯の表示はProvince of BCで、250で始まる電話番号だった。”Government of Canada”と名乗った)

 隔離場所に到着したか、食料などの必需品の買い物は大丈夫か聞かれて、最後に体調の確認があった。渡りに船!とばかりにArriveCANの体調確認できないと訴える。が、担当が違うので、ウェブサイトのヘルプの電話番号に問い合わせるようにとアドバイスを受けた。隔離終了日も念のため聞いた。木曜に到着だったので、到着した時間に終了かと思ったが、深夜で隔離は明けるとのこと。木曜はフルに動けそうでホッとする。

2週間、電話で体調報告

 ArriveCANのヘルプの番号(1-833-283-7403)に電話をすると、アプリの「Notification」を見るようにいう。が、既にNotificationもチェック済みだ。何も出ていないと説明すると、別の電話番号(1-833-641-0343)をもらった。ArriveCANアプリを直してもらえるのかと期待したのだが、電話で体調報告をするための番号だった。アプリを使うことができない人はこの番号で報告するらしい。

 結局、友人たちとは違い、毎日、電話をして報告することになり、面倒だった。カナダ到着日、生年月日、ArriveCANに入力した電話番号(国番号も必要だったので、私の場合は1604xxxxxxxと入力した)と数字を押し、最後に健康状態についての質問に答える。

 政府からの電話は到着後すぐと、隔離明けの前日の2回あった。隔離明け前日は最初の電話を取り損ねてしまった。メッセージを聞くと、政府からもう一度電話があるので待てとのこと。ルールを守っているのだから慌てなくてもいいのだが、2度目の電話がきて話をするまでなんとなく落ち着かなかった。

辛かったカナダでの隔離

カナダ政府の隔離ルール © The Vancouver Shinpo
カナダ政府の隔離ルール © The Vancouver Shinpo

 日本での自己隔離と比較して、私にはカナダでの隔離はずっと辛く感じた。

 日本の自己隔離は「検疫所長が指定する場所(自宅等)において14日間の待機をお願いすることとなります。また、ご自宅等へは公共交通機関を使わず、ご家族やお勤めの会社等による送迎でのお帰りをお願いすることとなります」とある。

 カナダは自己隔離のルールを破ると罰金を科せられるが、日本の場合はお願い、要請だ。日本入国時に外出が可能かを聞いたところ、混みあっていない時間にマスクをしてコンビニなどに行くことはできるということだった。一方、カナダは罰金が科せられていると聞く。

 日本とは違って、カナダでは外に行くこともできず、バルコニーのようなプライベートの屋外スペースを使うこととなっている。言わば「缶詰め」だ。外の空気を吸うようにはしたが、息が詰まった。*注

 それから私の場合は同居の家族に買い物を頼むことができたが、そうでない場合はしっかり準備する必要があるなと感じた。日本に3週間いると、何となくカナダの生活のリズムに戻すのにも時間がかかる。買い物をしてもらって、さて料理しようと思ったら、醤油を切らしている! いつもなら自分でもう一度買い物に出かけるのだが、家族に頼むとなると気を遣った。

*注)カナダでの自己隔離中、人がいない時間帯に散歩をしたという人について聞いた。ブリティッシュ・コロンビア州の隔離の注意(Dos and don’ts of self-isolation)を見ると外出も可能となっている。一方、連邦政府の「Coronavirus disease (COVID-19): Travel restrictions, exemptions and advice」では外出できない。

 カナダ政府に問い合わせをしたところ、海外からカナダへの渡航は連邦政府管轄なので、連邦政府のルールを守るようにとのこと。すなわち、外出は不可ということのようだ。

*記事中の個々のサービスなどに関する感想は取材協力者の個人的な感想です。

(取材 西川桂子)

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