新型コロナウイルスから子どもを守るーシリーズ第2回

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~田中朝絵先生に聞くコロナ対策~ Part 2/2

 日加ヘルスケア協会の理事長で、ファミリードクターとしても活躍する田中朝絵先生に話を聞いた。BCCDCの対応を含め学校再開に関する「子どもと新型コロナについて」の2回シリーズ。第2回はどんなマスクがいいか、メンタルヘルスへの対応など。大人にも参考になるのでぜひ!

こんなときにマスクが必要

−マスクについて伺いたいと思います。小学生はマスクをしなくてもいいことになっていますね。

 ⼩学⽣については個⼈のチョイスみたいですね。

 うちの娘は学校にいる間、ずっとマスクしてるみたい。マスクをしなさいと⾔ったわけではないけれど、娘は⾃分のチョイスでマスクしている。でも屋外ではしていないみたい。

 外でも2メートル間隔で沢山のひとが集まっているなら、マスクをしたほうがいい。それから「ぜーぜーはーはー」している⼈がたくさんいるところを⾛ったりするなら、マスクしたほうがいい。

 リコメンデーション(当局からの推奨事項)に左右されずに、新型コロナウイルスがどういうときに拡散するかという基礎知識をもって、その上でリコメンデーションがあったときに⾒ていくのが⼀番いいと思う。リコメンデーションはしょっちゅう変わるので基礎知識があると自分で判断できるようになる。

除菌ジェル

−学校再開で自分のお子さんが除菌ジェルを使っているか、手を洗っているか気になっている保護者の方もいらっしゃるようです。ただ、お子さんによってはアトピー性皮膚炎なので、除菌ジェルの使いすぎで手が荒れないかも心配です。

 除菌ジェルはモイスチャライザーの⼊っているものを使うといい。あとは肌が弱い⼈は⼿袋を使ってみてね。

 ただ、ウイルス対策には除菌ジェルよりも、手を洗うことができるのなら⼿を洗うのが⼀番いい。特に⾷べる前には必ず⼿を洗う。そして⽬や⿐を触らない。

 ウイルスは⽪膚からは⼊らない。⼩さなお⼦さんには顔を触らないように教えてあげるのが⼤切。

子どもとマスク

−小学生はマスクをしなくてもいいということになっていますが、マスクをすると鼻や口を触るのを防ぐことができるかもしれませんね。
 学校が始まるのにあたってマスクを2枚持っていくようにと書いているのを見たような気がしますが、先生は学校に持っていくマスクの数についてどうお考えですか。

 2枚持っていくのがいいのは、1枚だと失くす可能性があるから。2枚あるとバックアップになる。

−2枚持って行って、午後からは新しいものを使う…と読んだ気もします。

 きれいなら⼀⽇同じマスクでも問題ない。濡らしてしまうとマスクがうまく機能しない。だから、つばを飛ばして濡らしてしまう場合は、一日に2枚でなくもっとたくさん必要かもしれない。

 それからマスクに名前を書いて、⾃分のものを使ってもらってね。

−マスクはどのようなものを勧めるというのがあれば。

 コットン(スレッドカウントが600以上)とシルクかシフォンの2枚からできているマスクがベスト。

 コットンはスレッドカウントが600以上のものだと⽬が⼩さいのでウイルスをブロックするの。シルクやシフォンは静電気でウイルスを引き付ける。

異なる素材の組み合わせで高い効果『Aerosol Filtration Efficiency of Common Fabrics Used in Respiratory Cloth Masks』
異なる素材の組み合わせで高い効果『Aerosol Filtration Efficiency of Common Fabrics Used in Respiratory Cloth Masks』

 コットンとシルクかシフォンの2枚からできているマスクは、N95かサージカルマスクぐらいブロックができる。

素材別濾過効率 『Aerosol Filtration Efficiency of Common Fabrics Used in Respiratory Cloth Masks』
素材別濾過効率 『Aerosol Filtration Efficiency of Common Fabrics Used in Respiratory Cloth Masks』

気を付けたい! マスクのフィッティング

 それからマスクの質と同じぐらい気を付けてほしいのはフィット。⿐や頬との隙間に注意して空気が漏れないようにしてね。頭を動かしたたときに隙間ができないかも確認してみて、ギャップを作らないようにする。

 ⼀番いいのはマスクをして⼤きく息を吐いてみる。そのときに髪がふわっと動いたり、⼿をかざして息を感じるとギャップがありすぎ。

 逆に息をしている時にマスクが動いているのが⾒えると、マスクを通して息ができている、つまりきっちりマスクができていることになるの。 

−学校でフェイスシールドを着用している人もいると聞いたのですが、田中先生は子どもたちもフェイスシールドを付けたほうがよいと思いますか?

 シールドねぇ。シールドの本当の理由は⾶沫が⽬に⼊らないようにすることなの。もう⼀つはシールドをしている⼈が咳をしたときに正⾯に⾶沫がいかないようにできる。でも横にいる⼈にはもっとよくないよね。

 マスクの方がウイルスが肺に直接入るのを防いでくれるので⼀番いい。

 ⽬から入るのも防いだ方がよいので医療関係者はマスクとフェイスシールドをする。でも一般の方々はメガネやサングラスでも十分だと思う。⼥の⼦にピンクのサングラスとか、男の⼦なら薄い⻩⾊とか薄い⿊とか、楽しいんじゃないかな。

コロナと子どものこころの健康

−新型コロナでメンタル面の心配についても言われていますよね。

 ⼦どもたちには2種類いると思う。

 まず、もともと⼈に会うのが好きではない⼦どもたち。この⼦どもたちは学校に⾏かなくてもいいので喜んでいるみたいよ。

 ⼀⽅、友だちや⼈と会うのが好きな⼦どもたち。会えなくなるとメンタル⾯が⼼配なので、親が気を付けて、学校以外でもお友達と遊ばせるようにしてあげてね。

 コロナで親も守りに⼊りがちだけど、⼦どものメンタルヘルスも考えて、できるだけ外で遊ぶ機会をつくってあげてね。

 たとえばプレイグラウンドで会うとか、友達と自転車に乗るとか。その時には除菌ジェルを持っていくなど⼯夫してみてね。ただ、除菌ジェルを使う前に⽬や⿐を触ったらダメなので、 ⽬や⿐は触らないよう教えてあげてね。

BC州での子どものコロナ検査

 BC州では子ども向けに鼻からのPCRでなくて、唾液を使うテストも始まっているね。テストを怖がる子どももいると聞いてるので、検査を受ける場合は、検査の前にこの動画を一緒に見ておくといいと思う。

−貴重なお話をありがとうございました。

PHSAが配信している子ども向けうがい式新型コロナウイルス検査の動画

(取材 西川桂子)

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