連邦政府、4月に入り経済支援策を次々と発表

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 連邦政府は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で収入が減少した個人や企業・団体向けの支援策を4月に入り立て続けに発表している。

 最も早くに実施されたのは、仕事に行けなくなった人や仕事がなくなった人で収入がゼロになった個人向けの現金給付策、カナダ緊急対応資金援助CERB(Canada Emergency Response Benefit)。条件に該当する個人で給付を希望する人に4週間2千ドルを支給。4月6日から申請が開始し、初日で100万人、2日目も70万人の申請があったと、ジャンイブ・デュクロ予算庁長官が会見で明らかにした。

 その後、収入がゼロという条件は、収入があっても大幅な減収となって厳しい状況に追い込まれている人々を救えないとの声に対応し、4月15日には条件の緩和を発表。1カ月1000ドルを上限として、収入がある人もCERBに申請できると変更した。

 大学生を対象にした現金支給策、カナダ緊急学生資金援助CESB(Canada Emergency Student Benefit)は22日に発表された。夏休みに学費を稼ぐ大学生にとって、経済が停止している現状況では仕事を確保することが難しいと説明。現役大学生のほかに、秋から大学に入学予定者や、2019年12月に卒業した大学生も含めて対象とするとした。給付期間は5月から8月の4カ月。歳入庁ウェブサイトから申請できる。

 また、夏休みに仕事を探している学生向けに、7万6000件の雇用を創設すると発表。現在、人手不足になっている分野を中心に、若者の雇用を手助けする。ジャスティン・トルドー首相は朝の会見で、カナダは教育やサービス、働き方に価値を見出す国であり、学生はこの国の将来を背負って立つ人材と語り、今回の新型コロナウイルスによって厳しい現状に立ち向かっていると思うが政府の対策で少しでも希望を見出してほしい、「カナダが君たちに期待している」と語った。

 企業に向けては、3月27日に発表された4万ドルの融資策CEBA(Canada Emergency Bank Account)の申請受け付けが4月に始まった。しかし、対象範囲が狭く、小規模な事業が対象外となるとの指摘を受け対象を拡大した。事業規模にかかわらず、人件費の75パーセントを支援するカナダ緊急対応賃金助成金CEWS(Canada Emergency Wage Subsidy)は4月27日から申請開始となった。初日の数時間で1万件の申請があったとトルドー首相が会見で明らかにし、申請企業は早ければ5月7日から受給できると語った。申請は歳入庁ホームページから。

 その他、産業別の支援策も順次発表。天然資源産業や漁業水産加工業、チャリティー団体や非営利団体など、ホームレスや家庭内暴力に苦しむ家族を救う団体などにも支援を表明している。