各州で規制緩和に伴い、経済活動再開の計画が進む 

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 毎日の各州会見で新たな新型コロナウイルス感染が発表されているが、同時に経済活動再開に向けた規制緩和計画も進んでいる。

 最も早く規制緩和計画を発表したのはサスカチワン州。スコット・モー州首相は23日の会見で経済再開に向けた5段階の計画を発表。第1段階は5月4日から、歯科、眼科、カイロプラクティック治療などの再開、さらに比較的リスクの低い、釣りやボートなどのアウトドア活動も可能となる。5月15日にはゴルフ、キャンプを再開する。第2段階として、5月19日に小売店、美容院などを再開予定とした。

 モー州首相は、再開といっても公衆衛生局が示しているこれまでの規制は継続し感染拡大の再現は避けなければならないとし、現在適用されている「集まりは10人以下」という規制も継続すると語った。緩やかな再開後も感染拡大の経過は観察し、状況に応じて対応すると説明。第3段階以降の日程はその上で決定すると語った。サスカチワン州では、計画を発表した次の日から感染者数が増加している。ただ4月27日時点で感染者数累計365人と比較的少ない。

 すでに連続9日間、新たな感染者ゼロのニューブランズウィック州も規制緩和を始めている。公園やビーチ、ゴルフコースの使用、大学やカレッジも一部キャンパスの使用を再開している。州民も他の1家族に限定して会うことができる。現在の感染者は6人、112人が回復している。

 オンタリオ州は27日、経済活動再開計画3段階を発表した。第1段階は、レストランのデリバリーやテイクアウトの再開、公園などの屋外スペースの使用再開、葬儀などのイベントへの参加人数の緩和など。第2段階は、事務所や小売店、サービス業の再開、第3段階は、コンサートやスポーツイベントの再開など大規模な規制緩和としている。

 しかし、オンタリオ州は新たな感染者数が減少傾向にあるとはいえ、400人以上の感染が毎日確認されている。ダグ・フォード州首相は今回の計画発表は、「州民やビジネスの活動のための青写真を示すもので、州が今後どのように経済再開に向けた準備をしていくか分かるようにするため」と語り、あくまでも再開の方法であり、再開までの日程ではないと説明した。

 感染が最も多いケベック州でも27日、規制緩和に関する発表があった。フランソワ・レガルト州首相はまずは5月11日に、モントリオール以外でデイケアと小学校を再開、19日にはモントリオールでも再開すると語った。ただし、州内の入院患者状況が落ち着いた状態を維持した場合と条件を付けた。大学を含むそれ以外の学校は秋以降とした。

 ケベック州は国内で感染者数、死亡者数ともに最も多く、現在でも毎日約800人の感染が確認されている。長期療養施設での悲劇的な事件があって以降、カナダ軍に支援を要請する事態に発展している。

 アルバータ州はこれまでのところ、経済再開に向けた動きは全くない。

 国内の主要州で比較的感染状況が落ち着いているブリティッシュ・コロンビア(BC)州では、27日に発表された1日の新たな感染者が11人となり3月14日以来の水準まで下がった。それでもBC州衛生管理局長ボニー・ヘンリー博士は慎重な姿勢を崩さない。27日の会見では、近いうちにメイドインBCの計画を発表すると言及するにとどまった。規制緩和はゆっくりと段階的に実施、少し数字が下がったからといって一気に緩和することはない、フィジカルディスタンスは引き続き実施が必要と語った。

 トルドー首相は、経済活動再開のための規制緩和については、公衆衛生局長などの専門家のアドバイスを参考に州政府と協力してガイドラインを示すと語った。「各州で感染状況などが違うため詳細は州政府が決定するが、カナダで統一した認識で実施していく」と会見で述べた。ワクチンが有効になるまでは、フィジカルディスタンスが解除されることはないと念を押した。