トルドー首相、国民に海外旅行のキャンセルを呼びかけ

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 ジャスティン・トルドー首相は国民に海外旅行をキャンセルするよう呼びかけた。22日の会見で、「カナダ国民への私のメッセージは、現時点ではだれも海外へのバケーション旅行を取るべきではないということ」と語った。

 カナダでは3月中旬にスプリングブレイク(春休み)がある。この時期は毎年、多くの学生や家族が海外旅行に出かける。海外旅行先として最も人気が高いのはアメリカで、今年は事情が例年とは異なる。

 アメリカは相変わらず世界で最も感染者が多く、カナダとアメリカの国境も閉鎖されている。1月7日からは入国するすべての渡航者には、72時間前のPCR検査で陰性証明が必要となっている。入国後の14日間自己隔離も義務化されている。

 トルドー首相が国民に海外旅行をキャンセルするよう呼びかける理由は、クリスマス休暇で約120万人が旅行へ出かけたというデータがあるからだ。

 全国紙グローバル&メールの依頼によるエンバイロニクス・アナリティクスの調査によると、昨年12月23日から30日までに少なくとも約120万人が1泊以上の旅行に出かけているという。

 分析によると、都市部の若者や白人富裕層が多く、地域別ではオンタリオ州やケベック州が多かったとしている。国民の3.3パーセントがこの時期に旅行し、その中で、3分の2は白人で、3分の1はビジブルマイノリティ(Visible Minority)グループが多かったとしている。

 分析は、2000万台の携帯電話からなる位置情報のデータベースに基づいて行われ、国勢調査の人口統計や郵便番号と照合して、旅行者のプロファイルを作成して行われている。個人情報は分析情報には含まれていない。

 昨年は、カナダ国内で3月に一気に新型コロナウイルス感染が拡大した。なかでも、ケベック州で爆発的に増加した。その要因の一つは、ケベック州のみスプリングブレイクが他州より早く、特にフランスへ旅行して帰国した人の感染が目立ったとの分析があった。そのため、3月のスプリングブレイクをキャンセルするよう昨年も政府が呼びかけていた。

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