アストラゼネカ製ワクチンで、カナダで初めて血栓(更新)

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血栓を発症したのはケベック州の女性

 英製薬大手アストラゼネカと英オックスフォード大学が開発した新型コロナウイルスワクチンの接種後、血小板減少を伴う血栓症を発症したケースがカナダで初めて報告された。カナダ公衆衛生庁が、4月13日のツィッターで発表した。

 ワクチン接種後の血栓症発症は極めてまれなケースではあるものの、カナダ保健省では世界各国の規制機関とともに、アストラゼネカ製ワクチンのデータや証拠の再検証を続けていくという。

 また、ケベック州保健省も声明を出して、アストラゼネカ製ワクチンで血栓症を発症したのはケベック州に女性であったことを確認した。ケベック州ではワクチン接種のリスクに対するプロトコールを整え、トレーニングも行っていたことから、症例に迅速に対応することができたという。

 保健省は、女性の症状は安定していて、命には今のところ別条はなく、自宅で療養中であると発表した。

 ケベック州では4月12日の時点で、アストラゼネカ製ワクチンの接種を受けた7万3426人で、血栓の報告は一件だった。

 ワクチン接種後、数日以内に激しい頭痛、目のかすみ、胸の痛み、息切れ、腹痛、脚のむくみ、肌に青あざができるなど異常がある場合は医師にすぐに相談するようとも呼び掛けた。

 血栓発症の報告を受けて、カナダ保健省のシニアメディカルアドバイザー、スプリヤ・シャーマ氏も4月14日に会見を行った。「新型コロナウイルスの第三波の中、コロナに感染して死亡する、もしくは入院するリスクは、ワクチンを接種して血栓が生じるリスクよりもはるかに高い」として、できるだけ早くワクチン接種を受けるよう、国民に呼びかけた。

 3月18日の時点で、欧州連合域内でアストラゼネカ製ワクチンの接種を受けたのは500万人、うち血栓が生じたケースは30件報告されている。

 予防接種に関するカナダ諮問委員会(NACI)は3月29日に55歳未満のアストラゼネカ製ワクチン接種の停止を勧告した。ブリティッシュ・コロンビア(BC)州でも同日より、55歳未満へのアストラゼネカ製ワクチンの接種を一時停止している。

 一方、世界保健機関(WHO)では3月17日に、アストラゼネカ製ワクチンの利益はリスクを上回るという認識を表明している。

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