利用しやすくなった中小企業回復助成金プログラム

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 新型コロナウイルス関連セミナー 『中小事業者向けのBC州政府による事業再建支援プログラム』が2月17日にZoomで開催された。セミナーはブリティッシュ・コロンビア(BC)州政府と在バンクーバー日本国総領事館の協力で、バンクーバー日系経済団体連絡協議会が主催した

 セミナー最初に協議会議長の岡本裕明氏は「2020年6月に協議会がポストコロナセミナーを開催した際には、コロナ収束が近いと楽観的に考えていました。予測より長引いていますが、パンデミックはもうすぐ終わることを期待しています。今回紹介するのは(BC州)政府が中小事業者にぜひ利用してもらいたいと考えているプログラムです」と述べた。

 バンクーバー日系経済団体連絡協議会はメトロバンクーバーの10団体が所属し、参加している企業は約200社という。

 セミナーではBC州政府の担当者が、中小企業回復助成金プログラムとOnline Launch Program(参考記事: 人気のBC州の中小企業支援プログラム、もうすぐ締め切りか?)について説明した。中小企業回復助成金プログラムについてリポートする。

ローンではないので返金の必要はなし!
中小企業回復助成金プログラム

 説明を行ったプログラムを担当するBC州政府のエリザベス・ビッキー氏は、セミナーの最初に、プログラムはローンではなく補助金であるため返金の必要がないと強調した。そして「受給資格のある中小企業はぜひ利用してください」と呼びかけた。

最大で4万5000ドルの助成金

 新型コロナの影響を受けたBC州の中小企業は基本助成金として1万ドル~3万ドルまでの助成金を利用することができる。さらに観光業に対しては追加で5000ドル~1万5000ドルを給付するという。

 基本助成金の額は各企業の年間収益により異なる。観光助成金の額は雇用または契約しているBC州に住む従業員数で決まる。

 観光関連企業は最大4万5000ドルの助成金を受けることができる。(リポート後編で解説)

申請資格

個人事業主、パートナーシップ会社も申請可能に

 当初は法人登録して企業のみ申請できたプログラムであるが、12月の変更により個人事業主、パートナーシップ会社も申請可能となった。

 また、プログラム開始時はBC州での事業開始から3年以上経過していないと申請できなかったが、12月に基準が引き下げられて、事業を始めて18カ月以上となっている。

 さらに一時的に、あるいは季節的に閉鎖している事業も対象となった。「休業中の事業も申請できるようになりました。公衆衛命令で休業を余儀なくされている企業や事業主にとっても素晴らしいことです」(ビッキー氏)

 申請の条件には、そのほか
・BC州居住者が事業の大部分を所有していること
・運営がBC州において運営されていること
・2020年2月1日以前の最終的な財務諸表でキャッシュフローがプラスであること
・2019年と比較して収益の損失があったこと
  2020年3月と4月の間のある時期に最低70%の損失があり*、かつ
  2020年5月から現在までのある時期に最低30%の損失があったこと* 

などが条件となっている。

 BC州の事業であり、BC州に居住する人が事業の大部分を所有している必要があるが、「50.1%がBC州の住民が所有している会社であれば利用できます」とビッキー氏は説明した。収益の損失についても申請して相談してほしいとのこと。

 開始当初必要だったGSTやPSTの番号については、現在、申請する場合は必要なくなっている。

申請は簡単、2つの基本ステップのみ!

 プログラムについては、12月に申請の簡略化が発表された。以前はいくつものステップがあり複雑だったが、現在は簡素化して2つの基本ステップのみとなっている。

 ビッキー氏は「オンライン申請を始めることが最初のステップです。どれだけかかるか時間を測ってみましたが、30分かかりませんでした。時間が少しかかるのは、書類のアップロードのみです」と述べた。

 必要書類はウェブサイトのチェックリストで確認する。
https://www2.gov.bc.ca/assets/gov/employment-business-and-economic-development/economic-development/template-document-list-strongerbc-brg.pdf

 法人化しているビジネスでは必要書類は5つ、法人化していないビジネスでは4つとなっている。

 ビッキー氏は「財務情報を政府に提出することを躊躇(ちゅうちょ)する人もいるでしょうが、この情報はプログラムでしか用いません。私が約束します」という。情報は事業が受給資格があるかを確かめるため、また事業が合法的な事業であるか確認するために用いる。

 「政府のプログラムを利用しようとする中には、不正をしようという人もいます。合法的な事業に利用してもらうための書類確認です」

 その上で「助成金を希望する中小企業は資格を確認してください。もしかすると資格があるかもしれないという場合は申請してください」と呼びかけた。審査を行うアジュディケーターが支援するという。「申請しないより、申請を行い、アジュディケーターに相談してください。私たちは皆さんのお手伝いをしたいと思っています」

 ただし、ウェブサイトのチェックリストを見てあらかじめ必要書類を用意してから連絡するよう強く勧めるとアドバイスをした。「情報が足りない場合は、アジュディケーターから連絡します」

シンプルな2つのステップで申請©Small and Medium Sized Business Recovery Grant Program
シンプルな2つのステップで申請©Small and Medium Sized Business Recovery Grant Program

プログラム日本語情報 

https://www2.gov.bc.ca/assets/gov/employment-business-and-economic-development/economic-development/small-and-medium-sized-business-recovery-grant-program-page-content-japanese.pdf

プログラムウェブサイト

https://bcbusinessrecoverygrant.com/

(後編に続く)


(取材 西川桂子)

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