詳細解説!日本政府による海外在住日本人対象の成田・羽田でのワクチン接種、ワクチンパスポートも発行へ

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 日本政府が、日本国内に住民票を有しない海外在留邦人などで、日本に一時帰国してワクチン接種を行うことを希望する人を対象に、空港での新型コロナワクチン接種実施を予定している。

 このワクチン接種事業について、7月12日公開の新報リポート「日本政府が海外在住日本人対象に空港でワクチン接種」で紹介した。今回は、新たに確認した情報や、外務省のウェブサイト上の「よくある質問」についてまとめた。

予約開始は7月19日

 接種を受けるには7月19日正午(日本時間)から特設サイトで予約する。
特設サイトURL:https://mar.s-kantan.jp/mofa-v-u/

住民票がないことなどが、ワクチン接種対象の条件

 ワクチン接種には以下の3つの条件を満たしている必要がある。

・在留先におけるワクチン接種に懸念などを持つ日本人、または再入国許可(みなし再入国許可を含む)により再入国する一部外国人

・日本国内に住民票を有していない人(転出届を提出していること)

・接種を受ける日に12歳以上の人

 海外在留邦人または日本在留許可を有している外国人の家族は「再入国許可(みなし再入国許可を含む)により再入国する一部外国人」といった条件を満たさない場合は、対象者の家族であっても接種の対象にならない。

 先進国在住でも、副反応に関する補償をはじめワクチン接種に懸念があり、日本国内に住民票がないなどの条件を満たせば、ワクチン接種の対象となる。

 一方、在住国でのワクチン接種に懸念のある人が対象であるため、すでに1回目の接種を在住国で受けて、2回目のみこの事業を日本で利用することはできない。

 海外在住であっても、海外転出届を提出しておらず、日本国内に住民票が残っている場合は対象にならない。

 住民票が日本になければ、在留届を出していなくても接種を受けることができるが、3カ月以上海外在住の場合は在留届を提出するよう外務省では呼び掛けている。

接種は成田と羽田のみ

 成田空港(第1、第2ターミナル)と羽田空港(第3ターミナル)の入国後エリアに設置される特設会場において接種を実施する。

 関西国際空港や中国際空港での接種は予定されていない。

 日本入国前14日以内に変異株指定国・地域に滞在歴がある人の接種場所については検討中という。変異株流行国・地域から入国する人は、現時点で検疫所が確保する宿泊施設で所定期間滞在する必要がある。

接種はファイザーのみで副反応による健康被害の補償もあり

 接種ワクチンはファイザ製ーのみ。

 副反応による健康被害が起きた場合の補償については、健康被害が接種を受けたことによるものであると厚生労働大臣が認定したときは、厚生労働省が予防接種法のB類疾病の定期接種と同水準の給付を行う。現在、市町村が実施している臨時接種において健康被害が認定されたときよりも、給付水準は低いという。

 健康被害が起きた場合は日本国内の場合は厚生労働省、国外の場合は在外公館に申請書を提出する。

 ※B類疾病の定期接種で健康被害が認定されたときの給付額
 https://www.anzen.mofa.go.jp/covid19/pdf/kyuufu.pdf

接種証明書(ワクチンパスポート)発行へ

 空港で在外邦人がワクチン接種を受ける場合、必要な人には外務省に申請すれば接種証明書を発行する。接種記録(ワクチンの種類、接種年月日など)と氏名・生年月日などの接種者に関する事項を日英併記する。

 現在は日本でワクチンを接種すると、日本語で紙の接種記録書か接種済証を交付している。これらの記録書・接種済証に加えて、海外渡航用の接種証明書(日英併記)が必要な人には7月26日から自治体で申請受付を開始する。

 詳しくは日本の外務省海外安全ホームページを参照。
https://www.anzen.mofa.go.jp/covid19/vaccine.html

(取材 西川桂子)

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