日本入国時に必要なアプリは2種類に、厳しくなっている日本入国

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 日本政府の水際対策強化の一環として、日本に帰国・入国する人は、スマートフォン(以下スマホ)を所有していること、そしてそのスマホに「MySOS」と「COCOA」をインストールしておくことが必須となっている。

 変異株による新型コロナウイルス感染が拡大していることを受けて、2021年3月19日以降に日本に入国するすべての人(日本人を含む)が対象となっている。当初は3つのアプリだったのが、アプリの機能拡充が図られた結果、「MySOS」と「COCOA」の2つになっている。

検査証明書の不備で上陸拒否やホテル隔離に

 出国前72時間以内に受けた新型コロナの検査証明書に関しては「検査証明書の内容に不備があると認められれば、日本国籍者であっても日本への上陸が拒否されます」と在バンクーバー日本国総領事館が5月21日の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)にかかる注意喚起の中で述べている。

 「先日、当地を出発した邦人が日本の空港での検疫で検査証明書の内容の不備を指摘され、最終的に当地に強制送還されるという事例が実際に発生しています」という。

 8月にもアメリカから日本に帰国した日本人男性が「コロナ陰性証明の不備で空港内のホテルで16時間過ごしました」という。証明書に検査方法についての記載がなかったためで、二重の扉を外側から全て施錠した、航空会社が手配したホテルの部屋で過ごした。部屋の外には検疫手配の監視係がついた。

 ホテル隔離の間、PCRテストを受けた検査機関に連絡をして「Nasopharyngeal Swab(鼻咽頭ぬぐい液)」だったことの確認を書面で取るよう求められた。アメリカの検査機関からは確認を取れず、結局、誓約書を2枚提出することで条件付きで入国できた。

 空港内のホテルで滞在した16時間の間に与えられたのはペットボトルの水2本だけで食事も出なかったという。男性はデルタ株流行と指定されていない地域からの帰国だったが、入国から合計3日間の航空会社監視下でのホテル隔離と、3日目の航空会社手配のPCR検査による陰性証明書の提出を検疫から求められた。アメリカの航空会社を利用していた。

 日本政府は6月22日、新型コロナウイルスの検査証明書を提出しなかったり、証明書が無効だったりして、空港から日本に入国できなかった人が6月10日時点で、74人に上るとする答弁書を閣議決定している。 

出国前72時間以内に受けた新型コロナの検査の証明書

 新型コロナの検査証明書は所定のフォーマット(https://www.mhlw.go.jp/content/000799426.pdf )以外にも、任意のフォーマットでの提出も可能だが、指定のフォーマットにある「検査証明書へ記載すべき内容」が満たされている必要がある。

 特に検体採取の方法が単なる「Nose Swab」ではなく「Nasopharyngeal Swab(鼻咽頭ぬぐい液)」で、証明書にも検体採取の方法のところに「Nasopharyngeal Swab」と記載がないと、日本国籍者でも上陸拒否に遭うケースが報告されている。

 上陸を拒否されなかったもののホテルで「軟禁」状態となった男性は何が起こるのか分からなかったため、正式に入国が認められるまで、かなりの恐怖だったという

 在バンクーバー日本国総領事館では、検査クリニックを予約する段階で、
(1)検査証明書には日本政府指定のフォーマットにある「検査証明書へ記載すべき内容」がすべて書かれるか
(2)検体採取の方法が単なる「Nose Swab」ではなく、「Nasopharyngeal Swab(鼻咽頭ぬぐい液)」であるか
(3)証明書にも検体採取の方法のところに「Nasopharyngeal Swab」と正確に書いてもらえるか
を必ず渡航者自身で確認するように呼びかけている。

日本入国のための事前準備

 日本入国に際して、そのほかに必要なことは

・14日間の公共交通機関の不使用、自宅等での待機等の誓約書
・入国後14日間の健康フォローアップのため、検疫時にメールアドレス、電話番号などの連絡先、体調などについての質問票のウェブでの提出 
(質問票:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00251.htmlhttps://arqs-qa.followup.mhlw.go.jp
・MySOS(SKYPEやWhatsAppのいずれかだったが5月中旬からMySOSに一本化された)、COCOAの2種類のアプリのインストール
となっている。

 また「新型コロナウイルス変異株流行国・地域」および「インドで初めて確認された変異株B.1.617指定国・地域」からのすべての入国者・帰国者については、検疫所長の指定する場所で待機して、入国後3日目にあらためて検査を受ける必要がある。

MySOS(所在確認のビデオ通話)

 入国後14日間、入国者の所在確認を行うため、入国者健康確認センターの担当者がビデオ通話で連絡することがある。MySOSのインストールとアカウント初期設定が必要。

My SOSのインストール 
https://www.allm.net/mysos/

 <利用上の注意>
・「入国者健康確認センター」担当者からの登録待機先の居所確認のためのビデオ通話へ応答する
・着信があったら必ず応答する

スマホの位置情報

 位置情報を設定しておく。入国後14日以内に陽性となった場合などに、保存された位置情報を保健所などに提示する。

COCOA(接触確認アプリ)

Google PlayストアのCOCOAのページのスクリーンショット
Google PlayストアのCOCOAのページのスクリーンショット

 新型コロナウイルス感染症の感染者と接触した可能性について通知を受け取るためのアプリ。

 利用者の同意を前提に、スマホのBluetoothを利用して、プライバシーを確保して、コロナ感染者と接触した可能性について通知を受けることができる。陽性者と接触した可能性が分かることで、検査の受診など保健所のサポートを早く受けることができる。

<利用上の注意>
・ダウンロード後、利用規約への同意などの利用開始は日本入国後に行う
・日本国外で利用を開始しようとした場合「通信エラー」となる

スマホのレンタル

 入国時、空港検疫において、必要なアプリのインストールや設定状況について確認がある。スマホを持っていない、入国者のアプリに対応していないなどの理由でインストール・設定が確認できない場合には、空港でレンタルする必要がある。

 費用は入国者の負担。

誓約書を提出して、違反すると氏名などを公表

 そのほか、入国に際しては、入国後14日間の自宅などでの待機、アプリの利用などについて誓約書を提出する。「誓約に違反した場合は、氏名(外国人の場合は氏名および国籍)や感染拡大の防止に資する情報が公表されることがある」としている。

 実際、厚生労働省では、ウェブサイトで違反者について氏名(アルファベット)、出発国、年代(30代、40代のように)、住所(都道府県)を明らかにしている。

 氏名など以外にも、入国の詳細「令和3年8月X日XX国から成田空港に到着し入国。空港での入国時検査は陰性。令和3年8月X日以降の自宅等待機(登録されている待機場所は愛知県)の期間中、健康状態の報告、位置情報の報告及びビデオ通話に一度も応答がなかった」も公表している。

詐欺に注意

 クレジットカード番号や金銭の授受に関する質問はないので注意すること。


水際対策に係る新たな措置について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00209.html

(取材 西川桂子)

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