コロナ禍の日本を脱出してのカナダ留学

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 新型コロナウイルスの感染拡大により、日本の大学では自治体などからの要請でオンライン授業に移行するなど、キャンパスでなかなかほかの学生と一緒に学ぶことができない状況となっている。

 3月末からバンクーバーへ留学している男性にカナダ入国体験に続き、カナダでの学校生活について聞いた。

 男性は2020年3月に高校卒業。新型コロナ感染拡大の真っただ中に日本で大学生活を始めることになった。大学はオンラインの講義が中心、サークル活動はもちろん部活動も自粛という状況で、思い描いていた生活と現実との違いから、思い切って大学を休学しての留学を決めたという。

 留学について考え始めたのは2020年秋ごろからで、年内に渡航を決心する。留学先が限られている中でカナダを選んだ。

 「アメリカやイギリスは感染者数が多かったので心配でした。オーストラリアやニュージーランドへの留学は無理ということで、カナダに決めました」と苦笑した。特にカナダにこだわったわけではなかった。

 エージェントを利用して留学先を決めて、就学許可書の申請を行った。男性が入国した3月末は、カナダ国籍や永住権保持者など入国許可証がある人でなければ不要不急の渡航目的以外でのカナダ入国はできなかった。

 注)アメリカに住む、アメリカ国籍や永住権の保持者は2021年8月9日から、それ以外の国籍の人は9月7日から、ワクチン接種を完了していることを条件に観光などでの入国も可能になっている。

 就学許可証は年が明けてしばらくして申請を行った。1カ月足らずで発行されたので「早くて驚きました」と苦笑する。

 2月には許可証が手に入った。今年2月後半から始まった空路でカナダ入国する渡航者に対する政府指定ホテルでの隔離が始まる前に入国することも可能だったが、大学の講義とテストがあったため、当初の予定どおりに3月の渡航となった。

 カナダに入国して、ホテル隔離を含む自己隔離を終えてからホームステイ先に入った。隔離が終われば語学学校の教室で授業を受ける予定だったが、4月はカナダで第3波の真っただ中。学校もオンライン授業になってしまった。

 がっかりしたかと思いきや「不幸中の幸いでホームステイ先に同じ学校に通う台湾人がいました。彼にほかの留学生を紹介してもらい、オンライン授業中でしたが留学生の友だちができました」と笑顔を見せた。

 カナダの規制緩和が少しずつ始まると英語学習の一方で、友人たちとビーチに出かけたりしてバンクーバーの夏を楽しんだ。新型コロナウイルスワクチンもカナダで受けた。

 通っている学校に現在留学しているのは日本人を含め台湾、韓国、中国などアジア人が多い。それ以外ではコロンビア人、メキシコ人。「コロンビア人が数人いて、僕には馴染みがなかった国の人と知り合うことができて新鮮です」という。

 「もう一つ、通っている学校の感染対策で一クラスの人数が6~8人と少ないのもよかったです」と満足気に語った。ただしマスクをしているので、会話が聞きづらいそうだ。

 「日本ではコロナなのに若い人たちがおおぜい集まって、飲食をしていると報じられたりしていますよね。そういう人をスマホで撮ってSNSに投稿して攻撃する人もいるので、少人数で飲食に出かけるのも気が引けました」と日本での生活を振り返った。

 カナダでも規制はあるが、日本にいたときのような閉塞感、生活をしている上での息苦しさは感じていないという。コロナ禍ではあるが留学生活を楽しんでいる。

 当初の予定では9月には日本に帰国するつもりだったが、日本の感染拡大を受け、カナダでの滞在を今年末までに延長した。 「一つ後悔しているのが、サングラスを持って来なかったことです。こんなに日差しが強いとは思いませんでした。でも、もう夏も終わりですね」。

(取材 西川桂子)

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