どう使えば便利?カーシェアリングサービス

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 環境への関心やガソリン代の上昇などで、近年関心を集めているカーシェアリングサービス。現在、メトロバンクーバーではModoとEVOの2社がサービスを行っているが、両者の内容や料金体系はかなり違う。どう使い分けるかがキーとなりそうだ。(文中の料金は税抜き)

ModoとEVOではここが最も違う!

 ModoとEVOの一番大きな違いは、Modoは利用した車を元の場所に戻すツーウェイサービスなのに対し、EVOはホームゾーンと呼ばれる利用エリア内なら車を別の場所に返却(乗り捨て)できるワンウェイサービスということだ。

 Modoの利用エリアはEVOより広く、バンクーバーやバーナビーはもちろん、トライシティやサレーなど郊外もカバーしている。予約は利用の1年前から可能。車両台数は約700台。セダンからミニバン、トラックまたハイブリッド、電気自動車(EV)と車種は幅広い。

 一方で、EVOのホームゾーンはバンクーバー市内やニューウエストミンスター、ノースバンクーバー中心部などの都市部。ただし、バンクーバー空港やグラウスマウンテン、メトロタウンなどの駐車場もホームゾーンとなっており、そこでピックアップ、返却もできる。

 EVOの車でホームゾーン外に出ることは可能だが、必ずゾーン内で返却する。ビクトリアにもサービスがあるが、ゾーンが違うのでバンクーバーで借りたEVOをビクトリアで乗り捨てることはできない。 

 利用する際はアプリで付近の車を探す。車両台数は1600台。車種はプリウスかKiaの電気自動車Niroで、スキーとバイクのラックが付いている。 

どちらがお得?コストをチェック

 次にコストについて見てみよう。まずは登録にかかる料金について。

 Modoはコープなので、メインとなるプラスメンバーになるには入会時に出資金(500ドル。リファンダブル)が必要。また「administration fee」として年間1ドルを支払う。マンスリーメンバーは出資金不要だが、月額6ドルで利用料金が少し割高になる。

 EVOは登録料として35ドル支払う(BCAA会員は登録料免除)。またCar Share Operator feeとして年間2ドルが必要。

 利用にあたっては、まず両者とも1回ごとに利用料が発生する。Modoは1ドル50セント、EVOは1ドル(年間200回まで)を支払う。

 Modoは走行距離と時間でチャージされる。時間は1時間につき4ドル(1日48ドル上限、午後6時〜午前9時は3時間上限でチャージ。大型車やトラックは追加料金)で、距離は最初の25キロは1キロあたり40セント、それ以降は28セント。

 EVOは1分あたり45セント、1時間あたり16ドル99セント、1日あたり99ドル99セントで、いずれも一番安いレートが適用される。例えば6時間以降は1日レートとなる。 

カーシェアリングの使い方

 記者は現在、車を所有していないのでカーシェアリングを利用している。残念ながらEVOのエリア外なので、利用しているのはModoのみだ。近くに車種の違うModoの車が3台あるので、用途に合わせて使い分けている。

 一番よく使うのはグロサリーショッピング。近くのモールへ買い物に行くことが多いが、サイトの試算によるとトータル6キロを走行、1時間で利用料は7ドル90セントとなる。

 もしEVOのエリア内に住んでいたら、ワンウェイサービスの利点を生かして利用したい。例えばEVOエリア内の10キロ離れた友だちの家に行くとする。ずっと友だちの家で過ごすから、その間、車をキープする必要はない。移動時間込みでトータル5時間となったとき、Modoなら29.50ドル(午後1時〜6時で計算)。しかしEVOなら移動時間を片道16分とすると、合計16.40ドルですむ。 

 また、行きは公共交通機関で出かけたが、帰りに荷物が増えたとか天気が悪くなったといったときにも、片道で使えるEVOは便利だろう。空港にもピックアップ、返却OKのサテライトパーキングがある。

 帰りの時間がわからないときにもEVOは便利だが、Modoにもオープンリターンというオプションがある。これは24時間以内ならいつでも車を返却できるオプションで、料金は使った時間や距離だけチャージされる。1回に付きプラス3ドルのオプション利用料が必要。

遠出するときに使ってみる

 遠出のときはどうか。100キロ離れた場所に遊びに行く場合、走行距離が100キロで8時間(朝9時出発、午後5時返却を想定)で計算すると、Modoが64.50ドル、EVOが100.99ドル。

 しかし例えば400キロというようにもっと離れた場所に12時間(朝9時出発、午後9時返却を想定)出かけるとしよう。その場合はModoが133.50ドル、EVOが100.99ドルとなる。距離と時間、そしてModoの場合はどの車種を選ぶかでも変わってくるので、試算してみるとよい。またModoは国境を超えてアメリカに行けるが、EVOは現時点では行くことはできないので注意。

クラスLは基本的に加入できない

 Modoの加入条件は19歳以上で、ブリティッシュ・コロンビア(BC)州の自動車免許の場合N以上のクラスであること。クラスL(Learner)は加入できない。

 19歳未満やクラスL保持者については、メンバーオーナー(25歳以上でBCの運転免許クラス1〜5いずれかの保持者)とリンクされるグリーンメンバーとして加入できる。

 過去の交通違反や事故についても条件があり、過去2年の運転記録などの提出が求められる。免許証や運転記録はBC州外のものでも可。

 EVOの加入条件は18歳以上でBCの自動車免許の場合N以上のクラス、それに2年以上の運転経験が必要。Modo同様、過去の交通違反、事故への条件があり、過去2年の運転記録の提出が求められる。BC州外の免許証や運転記録も受け付ける。

セダンからミニバン、トラックまたハイブリッド、電気自動車(EV)と車種は幅広い車種のModoはツーウェイサービス。©The Vancouver Shinpo
セダンからミニバン、トラックまたハイブリッド、電気自動車(EV)と車種は幅広い車種のModoはツーウェイサービス。©The Vancouver Shinpo
利用エリア内なら車を別の場所に返却(乗り捨て)できるワンウェイサービスのEVO。©The Vancouver Shinpo
車を別の場所に返却できるワンウェイサービスのEVO。プリウスかKiaの電気自動車Niro。©The Vancouver Shinpo

(取材 宗圓由佳)

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